『19番目のカルテ』の原作とは？医療漫画が日曜劇場でドラマ化！

2025年7月からTBS日曜劇場枠で放送が始まる『19番目のカルテ』。主演は松本潤さんということで、すでに大きな話題となっています。

このドラマの原作は、富士屋カツヒト氏が描き、川下剛史氏が医療原案を務める漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』。医療現場を舞台に「人を診る医師」を描いた注目作です。

本記事では、『19番目のカルテ』の原作内容や見どころ、ドラマ化にあたっての注目ポイントをわかりやすく解説します。

『19番目のカルテ』原作はどんな内容？総合診療医がテーマの異色医療漫画

『19番目のカルテ 徳重晃の問診』は、“人間そのものを診る”という視点から医療を描いた、これまでにない異色の医療漫画です。

原作は富士屋カツヒト氏、医療原案は川下剛史氏が担当しており、医師と患者の「間」にある見えにくい苦悩を丁寧に描写しています。

派手な手術シーンやスーパードクターの活躍は登場しませんが、現実の医療現場に根ざした“診察の本質”が胸を打ちます。

主人公は“人間を診る医者”総合診療医・徳重晃

本作の主人公は、総合診療医の徳重晃。

彼の診療スタイルは、内科・外科といった専門科にこだわらず、患者の身体だけでなく心の状態、生活背景までを含めて診るというもの。

「病名」ではなく「人間」を診るという姿勢に、多くの読者が共感を寄せています。

「苦しみを抱え込んで生きている患者の人生、それぞれの一端を描いてきました」（原作者コメントより）

徳重の存在は、現代医療の“専門分化”が進みすぎた中で、患者の全体像を見落とさない大切さを私たちに教えてくれます。

専門医18科を超える「第19の診療科」とは

病院には通常18の専門診療科がありますが、本作で描かれるのはそれらとは異なる「第19の診療科」＝総合診療科。

これは患者の訴えが多岐にわたる場合や、複数の診療科にまたがる症状を持つ人に対して、初期診療から的確な判断を下し、必要に応じて専門医につなぐ役割を果たします。

まさに“医療のハブ”とも言える存在であり、徳重はその第一人者として、数多くの難しい症例に向き合います。

この「第19の診療科」の存在は、日本の医療制度の課題をも浮き彫りにしており、“医者とは何をすべきか”という根本的な問いを投げかけてきます。

本作は、医療従事者はもちろん、一般の読者にも深い気づきを与えてくれる一冊です。

作者・医療監修は誰？リアルな医療描写の裏側

『19番目のカルテ』が他の医療漫画と一線を画す理由、それはリアリティに満ちた医療描写と、患者との“対話”を重視した視点にあります。

この作品を生み出したのは、漫画家・富士屋カツヒト氏と、総合診療医の川下剛史氏という異色のタッグ。

現場のリアルを知る医師と、物語を紡ぐ作家が協力することで、より深く“人間を診る医療”を表現することに成功しています。

作画は『ボス、俺やります』の富士屋カツヒト

富士屋カツヒト氏は、これまでにも『ボス、俺やります』などの人間ドラマ作品を手がけてきた作家です。

本作では、医療現場における緊張感や、患者の不安を丁寧に表情で描き、読者がまるでその場にいるかのような臨場感を演出しています。

特に、無言の間や沈黙のコマが与える心理的な深みは、漫画表現の中でも高く評価されています。

「スーパードクターも奇跡も登場しない。それでもドラマは、人と人との会話の中にある。」（編集者コメントより）

医療監修に川下剛史医師、現場に即した設定が話題

医療監修を担当する川下剛史医師は、実際に総合診療の第一線で活躍する現役の医師です。

彼の監修により、症例の選定・診察の順序・患者への問いかけなどが非常にリアルで、医療関係者の間でも「参考になる」と注目を集めています。

医学的に無理のない展開でありながらも、読者の心に訴えかけるストーリーが構築されているのです。

この両者の連携があってこそ、患者の“声なき訴え”をどう聴き、どう診るかという根本的なテーマに、説得力が生まれているのです。

単なる病気の解説にとどまらない、本質を突いた医療漫画──それが『19番目のカルテ』なのです。

原作のどこが面白い？心に響く診察ストーリー

『19番目のカルテ』が読者の心を掴んで離さない理由は、「診断」よりも「人間」にフォーカスしたストーリーにあります。

一般的な医療漫画が病名や手術に焦点を当てるのに対し、本作では患者一人ひとりの「背景」「暮らし」「心の声」を丁寧に描写。

読者は、診察室で交わされる会話や沈黙の裏にある「本当の訴え」に、時に涙し、時に共感を覚えるのです。

患者の“声にならない不調”を丁寧に紐解く展開

物語は、専門科では対応できなかった“原因不明の不調”を抱える患者たちが、総合診療医・徳重のもとを訪れるところから始まります。

彼は、検査の数値だけでなく、患者の表情、言葉の間、日常生活の些細な違和感に着目し、真の原因を見つけ出します。

「病気じゃなくて、“その人自身”に何が起きているのかを見る。それが俺の診察だ。」（徳重晃のセリフ）

目立たない症状や曖昧な不調にこそ寄り添う姿勢に、多くの読者が「自分もこういう医者に診てほしい」と口を揃えています。

病名より「人間」を見る姿勢に共感の声多数

徳重は、患者の話に真摯に耳を傾け、本人さえ気づいていなかった“生活の中の異変”を導き出します。

これはまさに、「病名を診るのではなく、人間を診る」総合診療医の真骨頂といえるでしょう。

こうした人間中心のアプローチが、医療現場で働く人々や、心に不安を抱える読者から高い支持を集めています。

医学の話でありながら、“生きづらさ”を抱えるすべての人への応援メッセージが込められているのです。

ドラマ化でどう描かれる？松本潤主演の見どころ

2025年7月13日よりTBS日曜劇場枠で放送される『19番目のカルテ』は、医療と人間の本質に迫る異色のヒューマンドラマです。

主演を務めるのは、嵐の松本潤さん。30年目にして初の医師役に挑戦する彼が、総合診療医・徳重晃として、患者と真正面から向き合います。

本作のドラマ化は、医療の“分断”や“たらい回し”といった社会課題にも光を当てる試みとして、大きな期待が寄せられています。

ドラマは原作のどのエピソードを中心に？

ドラマ第1話では、複雑な症状を訴え、どの診療科にも当てはまらない患者が登場。

徳重は、科の壁を越えて患者の全体像を見抜き、症状の背後に隠れた“生活背景”や“心の痛み”に迫っていきます。

「たらい回しにされた患者を、最初に受け止めるのが僕の役目です」― 徳重晃（松本潤）

これは、原作序盤のエピソードを踏襲しつつ、ドラマならではの脚色と演出を加えた形となっています。

実写化ならではの演出とキャスト陣に注目

徳重の同僚となる整形外科医・滝野みずきを演じるのは、小芝風花さん。

さらに、新田真剣佑さん、木村佳乃さん、田中泯さんなど、演技力に定評ある豪華キャスト陣が集結しています。

診察室での沈黙や視線の演技が、漫画では描ききれなかった「間（ま）」の表現にリアリティを与え、視聴者に深い余韻を残すことでしょう。

原作を読んでいる方にも、「実写でここまでやるのか」と驚かされるような緻密な演出が随所に散りばめられています。

医療の枠を超えた“人間ドラマ”として、日曜夜に温かく、深く心に染み入る作品になることは間違いないでしょう。

『19番目のカルテ』原作とドラマ化情報のまとめ

『19番目のカルテ 徳重晃の問診』は、総合診療医という現代医療の最前線を描いた異色の医療漫画です。

2020年から「月刊コミックゼノン」で連載が開始され、現在は第11巻（2025年6月発売）まで刊行されています。

ドラマ化によってさらに注目を集めており、原作の重厚なテーマと人物描写が再評価されています。

原作漫画を読むなら今がチャンス

原作は、富士屋カツヒト氏（作画）と川下剛史氏（医療原案）のコンビによる本格医療ドラマ。

電子版・紙版ともに主要書店・配信サイトで購入可能で、ドラマ放送にあわせてキャンペーンも各所で展開中です。

1巻～最新11巻までを一気に読破することで、徳重医師の診察哲学や成長過程を追体験できます。

感動の伏線回収も多く、巻を追うごとに深みを増していく構成は必見です。

ドラマ放送前に原作で予習しよう

ドラマ版『19番目のカルテ』は、2025年7月13日（日）よりTBS系列・日曜劇場枠で放送スタート。

主演・松本潤さんによる総合診療医・徳重晃の実写化は、医療ドラマの新機軸として注目を集めています。

「原作の空気を壊さずに、視覚と音で“心を診る医療”を届けたい」 ― 松本潤（インタビューより）

特に、原作第1巻から3巻に登場する患者たちのストーリーは、初回から中盤の山場として描かれる可能性が高く、先読みしておくとドラマをより深く味わえます。

“人間を診る”という総合診療の核心に触れる物語は、漫画でも映像でも、きっとあなたの心に残るでしょう。

ぜひこの機会に、原作漫画とドラマの両方で『19番目のカルテ』の世界を楽しんでください。